タイトル見て多くの日本人はモルドバなんて生涯で一度も口にしないかもしれない国だし、その首都キシナウ??ましてや未承認国家沿ドニエストル共和国???何じゃそれ???って感じだと思う。
そんなところに行ってきましたよ、という記事。
前回の記事、オデッサで年越した翌々日モルドバへ向かった。
バスターミナルに昼の11時過ぎに行くと12時頃にキシナウ行きのバスがあると言われたんだけど、窓口のおばちゃんに手続き途中で「Niet!!!」と言われて撥ね付けられてしまった。どうやらバスが満席になったらしく何度聞いても今日はダメとのことだった。
本当は前もってバスチケットを買っとくべきなんだろうけど、そこまで長距離でない移動はいつも思いつきでしてるから今回もその勢いで何も調べずバスターミナルに来てしまった。一度移動すると決めると移動せずにはいられないから50ユーロも払って乗り合いタクシーでキシナウに行くことにした。
途中で国境地帯にある沿ドニエストル共和国というモルドバから分離独立した未承認国家を通ったんだけど、タクシーに乗り合わせたおっちゃんがそこで「あれはロシアンソルジャーだ!」って言ってて笑った。ウクライナ東部と同じくここも親露派が多い地域でルーマニアと親しいモルドバを嫌って独立したらしい。
ここを通るとモルドバ入りのスタンプが押されないから出国時(特に空路)に困るらしい。モルドバから空路予定だった僕はここを通らずに南の方からモルドバに入ってくれと何度も言っていたのに、タクシーは何の躊躇もなく沿ドニエストル共和国の国境に向かっていった。ウクライナの田舎に行くと全く英語が通じないからタクシードライバーが理解できないのは仕方ないのかもしれないんだけど、だからこそGoogle翻訳使ってロシア語に翻訳した文章見せてたのに…
ただ運が良かったのは一緒に乗り合わせたウクライナ人夫婦もモルドバから空路で出国だったらしく事情を説明して何とかモルドバINのスタンプを発行してくれた。
場所は沿ドニエストル共和国とモルドバの"国境"で、パスポートに押しちゃうとこの未承認国家との国境を承認したことになるから押せないのか、スタンプを押した紙をくれた。ここのお兄ちゃんが頗る感じの良い人でスタンプ発行後に唯一の知ってる日本語だったのか、アリガトウと言ってくれた。こんなところめったに日本人来ないはずなのによく日本語なんて知ってるね。
沿ドニエストル共和国に入るときに日本人の僕だけタクシーから降ろされて色々と質問された。
金はいくらもってるか?何しに来たのか?ウクライナのどこに滞在していたのか?モルドバのどこに滞在するのか?などなど。噂では賄賂を要求されるなんて話もあったけどそんなことは全く無く質問に答えるだけで通してくれた。その後沿ドニエストル共和国の首都、ティラスポリ(語感が好き)を通ってモルドバまで抜けたんだけどタクシーの中から見た限り本当に何もなかった。経済的にはモルドバの中で発展した地域が独立したという話だったのに明らかにキシナウより廃れていた。ググるとロシアが見放したなんて書いてある記事もあったし、今は相当経済が厳しいみたい。
そんな感じでモルドバの首都キシナウに到着。モルドバはモルドバ人ですら何も無いという国らしく、そこまで何も無いなら行ってやろうという感じできた。唯一ワインだけは超有名らしく。プーチンが愛飲してるんだって。
スーパーで量り売りだったワインが美味しい。1.5Lで200円切るから飲み放題。
後で気付いたけどこれ温めて飲むタイプのワインかな。かなり甘口だった。
そんな感じ。
おしまい